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父が歳をとって物忘れが増えてきた。
今のことはすぐに忘れるけれど、昔のことはよく覚えている。
父は海軍の兵隊さんになりたかったそうで、真っ白の制服を着て地元に帰ってきた兵隊さんを見てはあまりのカッコよさに震え上がった、とこの夏 泣きそうな表情で話してくれた。
(‘坂の上の雲’ でモッくんがとても凛々しい海軍の兵隊さんの役をしてるのを思い出して、本当にカッコよくてみんなの憧れの的だったんだろうな、と思った。今の時代、猛烈に憧れの念を抱く事って少なくなっているように思う…)
毎日が日曜日となり、仕事をしていた時のようなキリリとした表情はもはや見られなくなった。
泣きそうな表情になる事は増えて、頑張っている若者の姿をテレビで見たり、幼子の姿を見たりすると途端に表情が崩れる。
これが感情失禁というものなのだろうか?
人は誰でも心の奥底に感情を秘めている。
その感情を表面に出す事は多分そう多くないだろう。それが蓄積されていくとある時に何かのきっかけで溢れ出す。
普段だと何でもない他人からの一言に涙がこぼれたり、きれいな音楽や、景色に感動して涙が出たり…
みんないろんなものを背負って生きていて、なおかつ生活に追われているからそうそう自分の感情に目を向ける暇などないのが現状だろう。
時々は自分とゆったり向き合って、自分自身をかまって故意に感情を吐き出す場を設けるといいのかもしれない。
泣きたい時に泣いて、笑いたい時に笑って、怒りたい時に怒って、楽しい時は思い切り楽しんで、そんな風に自然に生きられたらいいなぁ。
(こんな風に書いたけど怒りだけは遅く…と心掛けてます。)
すごく暑い日が続いていたけれど、今日はほぼひと月ぶりに雨が降って、その途端に急激に気温が下がってとても過ごしやすい日になった。
朝晩の風は秋を感じさせる。
季節はちゃんと巡っている。
久しぶりにぐっすり眠れそう…
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言霊…
言葉には魂が宿る。
思った事を軽々しく口にしてはいけない。
時代には相応しくない考えかもしれないけれど、言葉は慎重に選びたいと常々思っている。
人には、便利な言葉を与えられたけれど、それを本当に使いこなせているのかいつも疑問に思う。
「ペンは剣よりも強い。」
本当にそう思う。
だから、大切に言葉を扱いたい。
私の目標。
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友人のお父さんが5年前に胃ろうになり、施設に入って過ごしていたものの、先月末に高熱が出て病院に入院した。
施設では看取りをお願いしていたそうだが、苦しむ姿に耐えられず治療をお願いしたとの事。
栄養剤を流すと調子が悪くなるようで、水分のみ入っているらしく、痰は絡み、熱も下がらず、もうダメかと思いつつ、2週間程命を繋いでいる状態で、友人の精神状態もあまり良くない。
施設や病院からは状態の変化があると今後の確認をされるらしく、その選択が正しいのかいつも悩むと言う。
もう歳なのだから…と思いながらも目の前にいる父が苦しんでいると治療をしてほしい、と思ってしまうが、果たしてそれが最良の道なのか… ? 治療をすることによって尚、父を苦しめることになるのではないか…?
人の命を自分の選択で終わらせることも永らえさせることもできる畏怖を彼女は常に感じてきたのだろう。
たとえ、延命はしないでほしい、と言う本人の意思があったとしても、やはり目の前の身内を前にして本人の意思を貫く選択ができるのか自信がないと言った。
人がこの世からいなくなる事の重み。
生きていくことの難しさ、辛さを年齢を重ねるごとに思う。
楽しい事はそんなに多くはないのに生きていくって何なんだろう。
病院からの呼び出しで久しぶりに会った彼女は帰って行った。
過酷な現実と向き合って、また悩む選択を迫られるのだろう。
かける言葉が見つからなかった…
彼女が選んだ選択をお父さんも許してくれますように…
そして、彼女自身がその選択を後悔せずに精一杯の事をしたと思えますように…
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またまた手芸熱に火が付いた。
暑くなってきたけど編物に心が動いて、毛糸の入っている袋を見ると編みかけの何かが出てきた。おまけに毛糸同士が絡み、その絡みをとるのに必死になる。いつもだったらイライラするのに絡みがほどけていく過程が妙に快感で、途中で投げ出すことなく、糸を切ることもなくきれいにほどいた。
糸をほどきながら思った事。
案外人間関係のもつれも、こんな風にちょっと絡み合ってるだけで、意外と何かのきっかけでほどけるのかも…と思ってみたりした。
とりあえず何か編みたくてずいぶん前にはやったアクリルたわしを編んでみた。
作ったはいいが自分で使うかはわからない。
手を動かして物が出来ていく工程が好きなのかもしれない。出来上がってから1日は仕上がった作品を眺めて嬉しい気持ちになる。
そして、また次の作品作りに励む。
自己満足の世界…。
私が楽しいと思える時間を過ごす事を大事にしたいと思う。
庭のカンパニュラが咲き始めた。
紫色がとてもきれい!
いい季節になりました。
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手袋を編んだ次に靴下を…と思って、私の頭では毛糸の靴下ばかりを思っていたけど、ネットでいろいろ検索するとソックニッターなる存在を知り、靴下用の糸がある事も知り、ソックニッターさんのブログを見たりし、大いに刺激を受けた。
全然腕もないのに道具から入っちゃう癖があり、靴下用毛糸を買って、靴下編みの本を買って、靴下編みをする為に輪針も買って、としてたら今月の娯楽費がゆうに赤字となり、まだいるものはあるんだけど買えずにとりあえず保留状態となった。
本を見てると何でも作りたくなる。
とにかく手を動かしていることが好き。
ビーズ編みもしたくて糸にひたすらビーズを通したり、クロスステッチをしたり、バックを作るためにジーンズをほどいたり、毎日少しでも何かしてる。 関連性もなく気の赴くままに。
1日の仕事を終えて手芸部屋の椅子に座ったらホッとする。2〜30分から小一時間くらい針を持つと心が安らぐ。
何日も前からしてるのに、あっちへ行ったりこっちへ来たりとブラブラしてるから中々仕上がらず、やっとここまでできたサンタさん。
今日中に仕上げようと思ったけど、目がチョロチョロになって断念。
こんな一人の時間が好き。
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母が暇つぶしのために買った「暮らしの手帖」をパラパラと読んでみると中々面白い!
丁寧に作られていて、広告も少なく読み応えは充分にある。
派手な記事は載っていないけど、暮らしに役立ついろいろな物、知恵、人々の経験、などが詰まっていて読んでいて楽しかった。
定期購読を思案中。
冬号だったからその中に手袋の編み方が載っていて編んでみる事にした。もう4月なのに…
誰かの助けがないと完成は無理かも⁉︎と思っていたのに、手袋の編み方のページに載っていた「難しそうにみえる5本指も丁寧にじっくり編めば大丈夫。」の文字に、その気になってじっくり編み図を読みながら編んでいくと私にも編めた‼︎
仕事から帰って諸々の事を済ませ21時頃から目が疲れてくる頃まで編んで2週間。
今日のお昼に仕上がったーー‼︎
何度も手にはめては眺めて、慈しむ。
スマホができるように右手の人差し指と親指は顔を出せるんだよん!
手作りって楽しい。
今度は靴下を編もうかな。…ってもう暑いよね。
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今日はお休みの日。予定は車の整備だけ。
先日から少し針仕事をしていて、指ぬきや、カットクロスが欲しくなって手芸屋さんへ行くことにした。
ただ店内を見ているだけで癒される。好きなものに囲まれた幸せ。(店内のものは自分のものではないけれど。)
こんなものも、あんなものもある。いろんなものが欲しくなるけど、今日は指サック型の指ぬきだけ買った。
針仕事をするときに中指の側面で針を抜く癖があり、指輪型の指ぬきは私には不向きでずっと欲しかったもの。 ちょっと使ってみたけど、まだ皮が指に馴染んで無くて動かしにくい感じはあるけど、中々いい感じ!
私の大事なお供になってくれそう‼︎
クローバー 3D シンブル。
手芸の基本の本が欲しくて中古本を扱う店に立ち寄り、思わず手にした本。
車の整備をしてもらっている間、この本を少し読んでみたけど、日本語がとにかく美しくて、私もこんな風に話せたら、書くことができたら、と思わされた。 台所帖、きもの帖とあるみたい。
この本、300円で手に入れた。お得感満載!
古いものに触れた時、(建物でも、人でも、物でも、音楽でも)とても心地よさを感じてしまう。
ずっと触れ合っていたい感覚…
私、新しい事に順応できなくなってるのかなぁ⁈
それとも、生まれる時代を間違えたのかなぁ⁈
この頃、ラジオを聴いて過ごしている。
お気に入りはNHK FM。
月曜から金曜の朝6時からの古楽の楽しみは特にいい。古典の音楽を聴きながらの朝の支度は心の栄養になっている。
アナウンサーの落ち着きのある語り口もとても好き。
目まぐるしい世の移り変わりに、ゆったりとした語りと音楽は私の落ち着きを取り戻してくれる大事なツール。
車の整備、無事終了しました。
この大雪のせいか、はたまた低気温のせいか、
ワイパーのゴムが切れて交換し、とてもいい具合になりました。
あと少ししたらタイヤも交換して、いよいよ春がやってくる〜。
桜並木がこの冬の大雪で枝が折れて、今日は職員さんが枝をきれいに切ったりして手入れをしてました。
この春の桜並木の風景はいつもと少し違うかもしれません。