悲
胸にずっと持ってるよりも吐き出してしまうと楽になる事がある。
日曜日まで援助に入っていた方が、道端で倒れているのを発見されて救急車で搬送された。
この方、かなり自由気ままに暮らしてきた方で、ヘルパーにも気にくわないことがあれば暴言吐くわ、暴れるわで一癖も二癖もあったが、その反面 人情深いところもあった。
生活保護を受けておられ、住宅はひどい状態…
つい先々月も、たまたま受診し薬の処方を待っている最中に心臓が止まり、慌てて処置してもらって蘇生したのに、その日のうちに点滴の管を外して脱走し、自力で自宅まで帰った根性の持ち主。
もちろん身寄りはない。
倒れる前から幻視が出てきており、今、精神薬を飲まされベットから起き上がることもできず、オムツ交換してくれる看護師に手を合わせていると聞いた。
以前のこの方からは想像もつかない状態…
やんちゃが過ぎて、この方を嫌っている人も多いだろう。
「心臓が止まった時に逝かれればよかったのにねぇ。」とはばからずに言う人もいた。
こんな声が聞こえると、ため息がでる。
いらない命ってあるんだろうか?
私たちは毎日 'いらない命' のお世話をしているのだろうか?
かなり虚しくなってくる。
何に対してなのか、激しい憤りを感じている。
いい時代も過ごしてきたろうに、あまりに哀れな最期にか。
あんなに家が好きだったから、家で死なせてあげたかった事への思いでか。
正確に言葉では言い表せない。
厳しい現実と向き合う事が、最近多くなった。
今日も一日お疲れ様でした。
どなたの夜も主のお守りが豊かにありますように…