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義父は2年前に亡くなり義母は一人となった。
一人息子である私の夫は一年前に単身赴任となり県外へ…
子ども達もそれぞれ進学で県外へ。
義母の家はスープの冷めない距離にある。
妹宅に二泊し帰って来て、義母に挨拶に行ったところ、「泊りに行く家があっていいね。私は今でもお父さんが忘れられず毎日泣いて暮らしている…」と言う。
義母は兄弟は多いが仲が悪く、あまり親しい付き合いはしてこなかった。実妹も市内にいるがほとんど行き来はない。義父が亡くなった2ヶ月後に義母の実母が101歳の大往生を遂げた。義母にとっては喪失感は大変なものだったろうと思う。
その実母の介護でも更に兄弟でギクシャクし、今は疎遠の状態。
義母の淋しさはわかるものの、私にはどうしてあげることもできない。
義父はひと月ほど患って、自宅で息を引き取った。義母は一生懸命介護と看護をしたし、夫も私も子ども達もそれをサポートした。
義父は満足のいく死を迎えたと思っている。
だけど、もっとこうすれば少しでも長生きしたんじゃないか、こう言ってたのにしてあげられなかった、等々 後悔を口にする。
でもお義母さん、ひと月の家での介護で限界だったじゃない…
疲れた…と言ってたでしょ、と思うけど言えない。
年を重ねるって大変な事だと感じる。
失くすものは多くなり、体の自由も利かなくなる。 日々、介護という現場で高齢者の苦悩を見ているので、家に帰ってきてまでそういうものは聞きたくない、とつい義母から足が遠のく…
長寿国となった日本は大変だ。
支える側と支えられる側、それぞれに悩みがある。
どれだけの高齢者が生き生きとした老後を送っているだろう?
今日も一日お疲れ様でした。