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ブログを書くようになって思った事は、文章を書く事の難しさ。
書きたい事があっても文脈をどうすればいいのかわからない時がある。 そして、自分のそのままの思いを綴る事の怖さだ。
文章を書く事を仕事にしている人や書く事に限らず、批評家やコメンテーター、自分の意見を言わなくてはならない立場にいる人を今まで何気なく見ていたが、すごいなぁ、と感心するようになった。
自分の思いを話すって言葉に気を遣うし、言った事によって誰かを傷つけないか、とハラハラする。知らずに他人を傷つけてる事はあるんだろうな、と反省しつつ…
作家の曽野綾子さんが介護について ‘危険なジョークは必要な塩味’ と題して新聞に思いを寄せていた。どうもご主人の三浦朱門さんを介護しているらしいのだ。
曽野さんは、「夫の介護人の生活を始めるようになってから、私はテレビの介護風景を、前より気をつけて見るようになった。
すると、気持ちの悪い光景が多いことに気がついた。
前からそうなのだが、老人ホームなどの介護の光景では、必ず若い女性の介護士さんが、笑顔いっぱいで老人の手伝いをしているのである。
本当にいつもそうか?と思う。
私は若くないせいか、そんな愛想のいい顔で、老人には付き合えない。」
気持ちの悪い光景… そこまでバッサリ言っちゃうのですね。そして、ハッキリスッキリと自分の意見を仰っている。
私には到底言えない…。 でも、これを読んで私は嫌な気持ちにはならなかった。
本当にいつもそうか?と疑問を投げかけておられるからだ。
鋭い洞察力だ。
自分の意見をちゃんと言える事は気持ちのいい事だし、自分で自分の言葉に責任を持たなければならないので強さも必要だ。
私に足りないのはこの強さかもしれない。
そして、それほどまでの自分の意見というものをそもそも持っていないのかもしれない。
あっちがああ言えば「ふんふんそうか」と思い、こっちがこう言えば「それもそうだな」と思ってしまう自分…
私の意見はどこにあるのー?
最後に曽野さんは「危険なジョークというものは頭を活性化させる。
老人にも認知症にも必要な塩味だ、うちでは皆が、何十年と危険なジョークを口にして笑って生きてきた。
夫は最近、「4階に住んでいる奴(やつ)には、注意しとこう」と言うようになった。
それでこそ彼らしいというものだ。」
と結んだ。
ハッキリスッキリ自分の意見を言える人に少し憧れを抱いている。
今日も一日お疲れ様でした!