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今日は兄の祥月命日でした。
実家には兄を慕って友達が数名お参りに来てくださり、その方々と兄を偲び、いいひと時を過ごしました。
失敗だらけの人生だったけれど、こんなに悲しんで今も泣いてくれる友がいる兄を誇りに思います。
9年前に発病し、晩年は入退院を繰り返しながらの生活を送っていました。
病気を抱え引きこもり、兄の胸中はどんなだったでしょう… (亡くなった年の春に就職を果たしました!)
兄をずっと世話してきていた両親の胸中も察するに余りあります。
4年前の6月27日に体調を崩し仕事を休み、28日には高熱を出し救急車で病院へ運ばれ、29日は今日明日が山と言われ、30日の晩に昏睡状態に入り、7月1日の朝に息を引き取りました。
昏睡状態に入るまで本当にしんどかったと思うのに、私たちが深刻な顔をするのを嫌がり、自ら冗談を言い笑わせ、ずっとおどけていました。
いよいよもう息が切れるか…という時に私のピアノ録音を聴かせると拭いても拭いても涙を流しました。
看取ったのは私と妹でしたが、休憩をとりに一旦帰宅した母の到着を待っての死亡、となりました。
母は兄に「よく頑張ったね…。」と頭を撫でてお別れをしました。
思い出すと涙があふれます。
仕事を持たずにずっと家にいた兄を恥ずかしい、と思っていた自分もすごく嫌だし、兄に優しくできなかった自分も嫌だし、後悔はたくさんあります。
大嫌いで大好きだった兄。
私たち家族の心を救ってくれたのは兄の友人たちでした。
最後の入院の時から入れ替わり友人が見舞いに来てくれ、弔いの時には泣き崩れる友人がたくさんいたのに私たち家族は驚きました。
こんなにもたくさんの人に慕われていたんだ…と初めて兄の人柄に触れた瞬間でもありました。
享年50歳。
短くも、太く、濃く生きた人生でした。