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先日の20日に美智子皇后が84歳を迎えられ、新聞では、お誕生日前より平成に入ってからの歩みが掲載されていた。
美しいお姿で、お優しいお心で、国民と接するお姿を拝見しては、心が慰められてきた。
今年は平成最後の年となり、来年以降は滅多にお二人のお姿を目にすることはなくなるだろう。
お誕生日に寄せて語られたお言葉の中に、「皇太子妃、皇后という立場を生きることは私にとり決して易しい道ではありませんでした。」という一文があり、民間から日本一の旧家に嫁がれ、美智子皇后のような方でさえも困難を感じる日々をお過ごしだったのだ、と改めて思いその中でも陛下と共に最善を尽くしてこられ、人々に勇気や励ましや希望を与え続けてこられた事は本当に私などが想像もできない厳しい60年だったのではないだろうかと思う。
1998年に国際児童図書評議会・IBBYの基調講演 ‘子供時代の読書の思い出’ と題して美智子さまのスピーチがテレビで放送された。
ご自身の幼少時代の読書の思い出を語られながら本に対する思いを話されたように記憶している。
その何十分かの講演が終わった時にカメラに向かって優しく微笑まれた。
そのお顔を見た時に涙が出てきた。
どうして涙が出るのか自分でも不思議だったのだけれど、慈愛に満ちた眼差しで微笑まれた時、何かとてつもない優しさに包まれたような気分になった。
退位の後は陛下と共にのんびりとお過ごしになり長生きしていただきたいと願う。